もりのおふろ

 日ごとに気温が下がり、本格的な冬の到来です。この季節、温かいお風呂に入ると最高に気持ちがいいですね。今回はお風呂の絵本を紹介します。
 森の奥にある大きなお風呂のそばで、ライオンが体を「ごしごししゅっしゅ」と洗っています。そこへソウがやって来て、ライオンに頼まれて背中を洗ってあげます。次はワニがやって来て、ゾウの背中を洗います。ブタの兄弟、オオカミ、ゴリラ・・・次から次へと動物たちが顔を出し、丸いお風呂を囲んで背中の洗いっこをします。
 ライオンがウサギの背中を洗うなんて、現実ではありえないことも、絵本の世界でなら違和感なく楽しめます。泡を洗い流した後は、みんな一緒にお風呂へどぼーん。肩までお湯に漬かって「あーごくらくごくらく」。動物たちの何とも幸せそうな表情に、読み手もお風呂に入ったような温かい気持ちになるでしょう。
 次々と動物が登場する繰り返しのストーリーが、小さい子どもたちを喜ばせます。「次は何の動物さんかな~?」と当てっこしながら楽しんでください。

(令和元年11月24日秋田魁新報掲載)

 福本 優子( 寺内保育所 )

 

2019あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 西村 敏雄/作
出版社 福音館書店