よるになると

 今年の夏休み、皆さんはどんな虫や動物に出合いましたか?
 9月に入りましたが、虫や動物たちはまだまだ活動中。これからも出合うチャンスがありそうですね。
 ところで、夜になって皆さんが眠りにつく頃、虫や動物たちは一体どうしているのでしょう。この絵本には、自然界の昼と夜の様子が交互に描かれています。
  昼間に花々の周りを飛び回るチョウは、夜には羽を閉じて眠っています。一方、昼間じっとしていたダンゴムシやコウモリが夜に活発に動いたり、昼間隠れていたホタルの幼虫やナマズが夜に暗い水の中で獲物を捕まえたり-。
  昼間の森ではオオムラサキやカナブンが樹液に群がりますが、夜はカブトムシやクワガタが集まります。小さな虫たちを狙うコロギスもやって来ています。
  絵本に描かれている虫や動物の絵がリアルで、夜の場面はひんやりとした空気が漂ってくるようです。昼間よく知る公園や小川、池の中で、夜にはどんな世界が繰り広げられているか想像してみてくださいね。
  

(令和元年9月1日秋田魁新報掲載)

 遠藤 美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)

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対象年齢 小学校低学年ぐらいから
作者名等 松岡 達英/作
出版社 福音館書店