春の主役 桜

 いよいよ待ちに待った春です。近所の公園の桜の花芽が膨らみ、開花が待ち遠しい季節になりました。
   
今回紹介する絵本には桜の美しさだけでなく、いろいろな桜の種類、生態が小学生にも分かりやすく解説されています。
    春、注目したいニュースは桜前線です。日本の南から北へ移っていく前線を、地図上で線引きできるのはなぜだと思いますか。
   
開花の判断はお花見でよく見掛けるソメイヨシノという品種を基準にしています。実は、ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラという桜の雑種で、クローンなのです。みんな同じ遺伝子を持っているので、同じ場所にある桜は一斉に咲き始めます。それで、満開の時期はたくさんの花が咲いて豪華な見栄えとなるのです。
    お花見の歴史を振り返ると、昔の人は主にヤマザクラを見て楽しんでいました。広葉樹の緑の中で見る、ヤマザクラの淡い花びらの色はとてもかれんな印象を受けます。
    
ということで、絵本からの受け売りで僕なりに桜を解説してみましたがいかがでしたか。桜の生態も丁寧なイラストとともに表現されていますので、親子で学ぶにはぴったりの絵本だと思います。

(平成31年4月7日秋田魁新報掲載)               

千葉智晴(木育パパサークル「あきた木木遊び隊」)

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対象年齢 小学校低学年ぐらいから
作者名等 ゆのき ようこ/文 早川 司寿乃/絵
出版社 理論社