卒業や進学、就職など別れと出会いが交錯するこの時期にぴったり。ギターが印象的な表紙や、タイトルでピンと来た人もいるかもしれませんね。
絵本のモデルは、ボブ・ディランが愛する息子に送ったメッセージソング「Forever Young」。日本語に訳された歌詞が文になっているので、メロディーに乗せて歌ったり、音楽を流して読んでみたりするのもいいかもしれません。
まずは温かさあふれる文にご注目!「きみが手をのばせば しあわせにとどきますように」など、今を精いっぱい生きて、未来に歩み続ける子どもたちへの願いがこもっています。歌のサビにあたる部分はというと「毎日が君のはじまりの日 きょうもあしたも あたらしい きみの はじまりの日」。子どもだった私たちの背中も押してくれるような気がします。
次に注目いただきたいのは、男の子の成長を描いた絵!譲り受けたギターを両親に聞かせたり、星空の下で夢を思い描いたり…。大人になった男の子は、ギターを次の世代に手渡して思いをつないでいきます。ボブ・ディランと関わりが深い人物や、曲にまつわるものがたくさん描かれていますので、ぜひ探してみてくださいね。
(平成31年3月17日秋田魁新報掲載)
髙橋寛光(あきたパパ絵本チーム「パパコラボ」)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | ボブ・ディラン/作 ポール・ロジャース/絵 アーサー・ビナード/訳 |
出版社 | 岩崎書店 |