あかちゃんがやってきた

   赤ちゃんが生まれることは誰にとってもうれしいことです。しかし、お兄さんになる子どもにはいろいろな心配があります。「今まで通り、お父さんとお母さんは僕をかわいがってくれるだろうか」という不安が、赤ちゃんが生まれると知った日から心に湧き上がってくるのです。
   絵本では、赤ちゃんが生まれるという予告、お母さんのおなかの中で赤ちゃんが育つこと、生まれる前に準備しておくものがあること、お母さんのおなかの変化、そして赤ちゃんの誕生と、上の子どもに順序よく丁寧に教えていく様子を描いています。 
   ユーモアを交えた母親の教え方は、これから第2子を産むお母さんにとって大変参考になるはずです 
   上の子どもが「赤ちゃん返り」をして、弟や妹と一緒の生活に慣れるまで時間が掛かることもあると思います。そんな時は「ちょっとだけ」(福音館書店)や「あげます。」(ポプラ社)がお勧めです。赤ちゃんの誕生でいろいろなことを我慢している上の子どもの気持ちを知ることができて、子育ての参考になることでしょう。                                          

   金田昭三(児童文化研究家)

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対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 角野 栄子/作 はた こうしろう/絵
出版社 福音館書店