「のはらうた」は、“のはらの仲間”たちのつぶやきを、工藤直子さんが書き留めた、というスタイルの詩集です。これまでにシリーズで5刊が発表され、計350編が収められています。その中でも特に人気の26編を集め、すてきな絵を添えたのが「ポケット のはらうた」です。
かまきりりゅうじ君は表紙にも描かれる1番の人気者。カマを振りかざす姿は勇ましいけれど、照れ屋な一面も。こぶたはなこさんは「こうきしんをふりかけるとせかいじゅうがおいしくなる」と何にでも鼻を突っ込んでいき、おがわはやと君は、いつか海をくすぐってやろうとしています。
この本にはカラーの絵がたくさん描かれ、詩集だけどまるで絵本みたい。仲間たちがどんな姿をしているのか、一目で分かるのもうれしいですね。
のはらの仲間たちはこの本を「ぽけ・のん」って呼んでいるのですって。「ぽけ・のん」から、今年のえとにちなんで、いのししぶんた君の詩を一部ご紹介しましょう。「うんとまっすぐ、とにかくまっすぐ、すごくまっすぐ、だんぜんまっすぐ、とてもまっすぐ」。さすがいのししのぶんた君。真っすぐぶりが素晴らしいです。皆さんも今年は、真っすぐに何かに挑戦してみませんか。
(平成31年2月10日秋田魁新報掲載)
遠藤美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | くどう なおこ/詩 ほてはま たかし/画 |
出版社 | 童話屋 |