つんつくせんせいは、つんつく園の園長です。今日は子どもたちとそり遊び。一番はしゃいでいたつんつくせんせいはスピードをあげて、「どっしーん」と建物にぶつかってしまいました。
そこは、つんくま園というクマの保育園でした。中に入ると、テーブルにはごちそうがいっぱい。でも隣の部屋にはベッドが並び、クマの子どもたちがぐっすり眠っています。
つんつくせんせいは、冬眠中のクマは起きないだろうと考え、のんきにお菓子をつまみ食い。子どもたちに「かえろう」と急かされてもお構いなしです。寝ぼけた子グマがふらふら起きてきて、みんなは一斉に隠れますが、子グマがベッドに戻ると、つんつくせんせいはお菓子を食べ続けました。
すると今度はクマの先生が起きてきます。子どもたちは素早く隠れますが、逃げ遅れたつんつくせんせいは、立ったまま唱えます。「わたしはぶつどう、わたしはぶつぞう」。クマの先生はだまされずに「まあ、人間!」と声を上げます。さあ、みんなは無事につんつく園に帰れるでしょうか。ハラハラ、ドキドキの真冬の冒険をお楽しみください。
遠藤美弥子(おはなしの会「おはなしの扉」)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
つんつくせんせいのモデルは「小公女」のミンチン先生だそうです。作者のたかどのさんは、すごく意地悪な先生のお話を作ろうとしたようですよ。でも、食いしん坊で天真爛漫なつんつくせんせいは、みんなに愛され、お話はシリーズ化されています。
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | たかどの ほうこ/作・絵 |
出版社 | フレーベル館 |