秋田杉は日本の三大美林の一つに数えられています。県内では、田畑と杉林がある風景を至る所で目にすることができますよね。では見慣れた杉はどのように育てられ、私たちの生活に利用されているのでしょうか。
物語は「杉発見の旅」とともに進んでいきます。ガイドは杉田杉子さん。杉のことなら何でも知っていそうな名前です。杉子さんは全国各地を巡るだけでなく、江戸時代や縄文時代にタイムスリップして、杉の成り立ちや使われ方を教えてくれます。「板目」「柾目」「枝打ち」などの専門用語を分かりやすく解説し、フォークリフトの運転や山の刈り払い作業も軽くこなしてしまいます。凄いです、杉子さん。
物語の中盤には、大きな秋田杉も登場します。文章に「高さが60メートル近く」とありますので、能代市二ツ井にある日本一の天然秋田杉「きみまち杉」のことでしょう。
杉について、観光気分で学ぶことができます。親子で絵本をめくり、ツアーへ参加してみませんか。
千葉智晴(木育パパサークル「あきた木木遊び隊」)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
読み終わったら、杉の木で作られた物や杉と名の付く物を親子で探してみませんか。杉子さんのようにタイムスリップはできなくても、散歩に出掛ければ簡単です。近年、子どもたちが木に触れ、木に学び、木でものづくりをする活動は「木育」と呼ばれます。街の中で杉を探すことも木育の一歩になるでしょう。
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | ゆのき ようこ/文 阿部 伸二/絵 |
出版社 | 理論社 |