わたしの

 子どもが2歳前後になると、物を所有する意識が芽生えてきます。「パパの?」「○○自分の名前の?」など、持ち主を確認する問い掛けも出てくるようになります。そんな時期の子どもと一緒に読んでもらいたい一冊です。
 始めに描かれているのは大きな椅子、中くらいの椅子、小さな椅子。「わたしのどれかな」という文に合わせてページをめくると、「ちいさいいすわたしの」。小さな椅子に腰掛けた子どもが、にっこり笑っています。
  次は、ご飯が盛られた茶碗が三つ。「わたしのどれかな」。「ちいさいおちゃわんわたしの」。歯ブラシや靴も全て大中小の三つずつ。そして小さい物が「わたしの」です。
 ただ最後に登場する食べ物だけは、ちょっと展開が違うようです。「おおきいバナナ、ちゅうくらいのみかん、ちいさいいちご、わたしのどれかな」。さあ困りましたね。子どもも、ちょっと考え込んでしまうでしょう。でも大丈夫。誰もが大満足の結果が用意されています。身の回りの物を、「自分の物」として大切にすることや、みんなで使う物を譲り合ったり分け合ったりすることを学ぶ第一歩として、クイズ感覚で楽しめます。

柴田麻衣子(横手市図書館課)

▶お父さん・お母さんへの内緒話
  描かれたお茶碗や歯ブラシは黄色、靴は赤と青の配色。男の子も女の子も抵抗なく「わたしの」と指差すことができます。子どもの髪型も洋服も、性別を意識させないよう配慮されていますので、自然と自分に重ねて楽しむことができるでしょう。

2016マザーズタッチ文庫へ進む

対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 三浦 太郎/作
出版社 こぐま社