しょくぶつ

 外に出ると、夏の強い日差しにも負けずに咲く草花と出合います。草花や野菜、果実などが描かれた絵図鑑は、子どもが興味を持った植物について調べるのにぴったりです。
 図鑑には「はるのにわのはな」「いけのくさばな」「あきのやそう」「くだもの」など、季節や環境ごとに分類された写実的な絵が並びます。アサガオやヒマワリが咲く夏の庭、トマトやピーマン、きゅうりが実る畑、赤や黄色に色づいた葉。丁寧な絵はとても魅力的で、子どもの目を引き付けます。
 各植物の解説は巻末にあります。夏が旬のスイカは、「くきは長くのび、地面をはい、葉のつけねに黄色の花が咲きます。種なしすいかは、種から作ります」。ツユクサは「花は午後になるとしぼみます。青いしるを集めると絵がかけます。夏から秋まで咲きつづけます」。ススキは、「葉にうっかりさわると手を切ります。葉のふちを虫めがねで見ると、ガラスのような刃が光っています」。何だか、実物を確かめたくなってきませんか。

 柴田 麻衣子 (横手市図書館課)

▶お父さん・お母さんへの内緒話
 この本は、全5巻からなる「はじめてであうずかん」の一冊です。他に「こんちゅう」「けもの」「とり」「さかな」があり、どの絵も見応えがあります。解説にはルビが付いていますので、小学生から楽しめます。大人と一緒に絵を眺めたり、名前を確認したりするのであれば、2、3歳でも充分関心を持ってくれるでしょう。
 

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対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 高森 登志夫/絵  古矢 一穂/指導
出版社 福音館書店