ゆめにこにこ

 私たちの周りには、擬音語や擬態語で表現されるものがいっぱいあります。顔を洗うときは「じゅぶじゃぶ」、牛乳を飲むときは「ごくごく」、夏の入道雲は「もくもく」、雨が激しく降る様子は「ざーざー」。とても口にしやすく、小さい子たちに好かれます。
 こうした言葉が満載のこの絵本。前半は顔を洗って、歯磨きして、ご飯を食べて…。小さな子の朝起きてからの行動を音で伝えています。後半には天気や四季折々の情景を表す音も出てきます。音によって自然をより身近に感じることができるでしょう。
 それぞれのページには、いろんな"顔"が描かれています。雲や波にもご機嫌の顔が付いています。小さな子どもたちは顔にとても興味を持っていますから、このお話にも引き付けられることでしょう。最後のページに描かれているのは表題の「ゆめにこにこ」にぴったりの顔。表紙に戻って、何度でも読み直したくなります。
 日々の暮らしの中だけでなく、お散歩やお出掛けの時にも、この絵本で覚えた言葉を親子で使って遊んでみるといいですね。次々と登場する擬音語や擬態語は、子どもの日常をもっと楽しくしてくれそうです。

  解説:田丸美穂(県子ども読書支援センター)
 
 お父さん・お母さんへの内緒話
 この絵本に登場する擬音語や擬態語は、繰り返し言葉が多いのが特徴です。音の響きやリズムがいいので、読み聞かせも心地よいと思います。いろいろな読み方で親子で一緒になって楽しんでみてくださいね。

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対象年齢 赤ちゃんから(0歳~ )
作者名等 柳原良平/作・絵
出版社 こぐま社