おきたらごはん

　動物写真家・岩合光昭さんの写真絵本です。カバ、ライオンなど１２種類の動物の寝顔と起きて食事する姿が紹介されています。
　動物たちの寝姿はさまざまです。仲間と一緒だったり、お母さんとくっついたり。丸まって寝る動物もいれば、無防備にあおむけで眠る動物もいます。みんなとても気持ちよさそうですね。
　写真には「サルは寝るから賢くなるよ」「コアラは寝るから木登りが上手になるよ」などの説明が付けられています。生きていくために必要なものは、寝ている間に育まれていくのだと感じます。
　起きたらご飯の時間。肉、魚、草、キノコ、海藻…。動物によって食べる物も食べ方も違います。中には残酷に思える写真もありますが、生きていくためには必要なことなのです。
　あどけない子どもたちから、懸命に生きようとする力を感じることができます。表情やしぐさから、息遣いや温かさが伝わってきそう。自然の中で生きる動物たちを身近に感じられる絵本です。

田丸　美穂（秋田県子ども読書支援センター）

▶お父さん・お母さんへの内緒話
　絵本に登場する動物はみんな幸せそうで、笑っているような顔をしています。母と子が寄り添う姿から、親子の愛情も伝わってきます。ぐっすり眠って、いっぱい食べて、健やかに大きくなれと願う気持ちは動物も人間も一緒なんですね。
 

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