赤ちゃんから楽しめる絵本の一つに「もこもこもこ」という作品があります。タイトルの面白い音の響きに、カラフルでユーモラスな絵がマッチした名作です。今回紹介するのは「もこもこもこ」の作者である谷川俊太郎さんと元永定正さんの別の作品。名コンビが、またもユニークな絵本を作り上げてくれました。
「あみだだだ みだだあだ そっちへいくと あっちりちん」「あみだだだ みだあだだ みちくさくって ぷらぷらりん」。わらべ歌のような言葉に合わせて、あみだの線をたどっていくと、不思議な形にたどり着きます。
楕円や三角、四角に手足が生えたような形、横顔のような形など、面白い形がいっぱいです。「これは何だろうね?」と子どもに問い掛けると、大人には考えつかないような答えが返ってくることもあります。
元永さんの抽象的な絵は、シンプルですが動きがあり、柔らかい生き物を想像させます。この絵本は元永さんが生前残したメモを元に、谷川さんが文を考えました。わくわくするような絵とあみだ、軽やかな文が子どもの想像力をかき立てます。
解説:佐々木禎子(秋田市中央図書館明徳館)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
このあみだは、進む方向に決まりが無いそうです。下に進んだり、上に戻ったり。どこへたどり着くのか分からないのが楽しいですね。当たりとはずれを決めてみたり、しゃんけんで順番を決めたり、それぞれのおうちで遊び方を考えるのも面白いですよ!
【2015年 マザーズタッチ文庫】
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 谷川俊太郎/文 元永定正/絵 中辻悦子/構成 |
出版社 | 福音館書店 |