待ちに待ったクリスマスがもうすぐやってきます。楽しみにしているプレゼントを持ってきてくれるのは、もちろんサンタクロース。でも子どもたちは、いつのころからか「サンタクロースって本当にいるのかな?」と思うようです。
この本に登場する2人の子どもも、お父さん、お母さんに聞いています。「サンタクロースってほんとにいるの?」「どうしてほしいものがわかるの?」子どもの疑問に分かりやすい言葉で答えていくお父さんとお母さんには、優しさと思いやりがあふれています。そしてはっきりと言います。「サンタクロースは ほんとにいるよ」
ページの上の部分と下の部分には、それぞれ違った絵が描かれています。下には親子で会話をしている様子が表され、その上に子どもの疑問やその答えを想像させる絵が描かれているのです。最後のページに登場する子どもの寝顔には、幸せな気持ちが表現されていて、とてもすてきです。
「こどもが しあわせなときは みんながしあわせなときだもの」。絵本に登場するお父さんとお母さんの言葉を、忘れず大切にしていきたいですね。
解説:佐藤智子(秋田市立新屋図書館「おはなしのしずく」)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
サンタクロースは目に見えない「愛すること」と「愛されること」の大切さを気付かせてくれるように思います。幼い時に「信じる心」をたっぷりと味わった子どもたちが、いつかすてきなサンタクロースになってくれたらいいですね。
【2015年 マザーズタッチ文庫】
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
---|---|
作者名等 | てるおかいつこ/文 すぎうらはんも/絵 |
出版社 | 福音館書店 |