ばけばけばけばけ ばけたくん

 舌をペロッと出したおちゃめなお化けの子「ばけたくん」が描かれた表紙が、この絵本の楽しさを予感させます。
 ばけたくんは食いしん坊。つまみ食いが大好きです。真夜中の闇に紛れて出掛け、何を食べるのでしょうか。期待が膨らみます。
 つまみ食いをしたばけたくんは、その食べ物に「へーんしん」。真っ白な体が変化します。食べるのは、ペロペロキャンディー、イチゴ、キノコ、スパゲッティ、メロンソーダ、そして納豆も。想像を超える変身ぶりに、子どもたちはくぎ付けになることでしょう。
 最後に黒い「パリパリのり」を食べてドロローン。姿が消えてしまいますが、その描かれ方も見どころです。食べ物の特徴がリズミカルな文とカラフルな絵で表され、楽しさがちりばめられています。

  解説:仁村由美子(聖霊女子短期大学付属幼稚園・保育園)
 
▶お父さん・お母さんへの内緒話
 ばけたくんのシリーズは、ほかに「おみせの巻」「おまつりの巻」「たんじょうびの巻」も刊行されており、変身術にさらに磨きをかけたばけたくんの姿を楽しむことができます。「おまつりの巻」では、ねじり鉢巻きのばけたくんが、縁日の屋台でたこ焼きやチョコバナナを平らげます。さて、どんな姿になってしまうのでしょう。乞うご期待です。

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対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 岩田明子/文・絵
出版社 大日本図書