子どもが大好きなおすしが主役の絵本です。すし屋のイガグリ頭の板前さんがすしを握る度に「このすしなあに」と問いかけてきます。
最初に握ってくれたのは、マグロ。ページをめくると巨大なマグロの絵がドーンと登場。次のおすしはイカ。墨を吐いている大きなイカの絵がダイナミック過ぎます。その後も板前さんは「このすしなあに」と、ウニやカッパ巻き、タマゴ、エビ、アナゴなどをテンポ良く握ってくれます。
そして、板前さんの良いところがもう一つ。それはすしネタが、元はどのような姿でどんな特徴があるのかを教えてくれるところです。マグロなら「朝も夜も寝ている時もず~っと泳いでる」。イカだと「墨を吐いて敵から逃げる」といった具合ですので、読み聞かせにもぴったりです。
先日、小学1年生に絵本を読んだ時は、子どもたちは迫力のあるおすしの絵にかなり興奮気味。すしネタの名前を全力で叫ぶほどでした。
「山や海や空や川や畑の命がおいしいお寿司になるんだよ」という板前さんの締めの一言にもグッとくるものがあります。
さあ、今日は奮発しておすしにしましょうか。何から食べようかな。
千葉智晴(木育パパサークル「あきた木木遊び隊」)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 塚本 やすし/作 |
出版社 | ポプラ社 |