飛べないはずのダンゴムシが空を飛んでしまう奇想天外な物語です。
毎日枯れ葉ばかり食べているうちに空を飛びたいと思い始めるダンゴムシ。タンポポの綿毛を羽根の代わりにして挑戦しますがうまく飛べません。失敗に気落ちしていると、クモに捕まったトンボの羽根が落ちてきます。早速、羽根を家に持ち帰ると、得意の工作で足とバネで動く「空飛ぶマシン」を完成させます。
ダンゴムシはぐんぐん飛べるように体を鍛えて、空高く飛べるようになります。休憩がてらいばらの花の蜜でおなかを満たすことにします。その後、気持ち良く飛んでいると夕立に遭い、羽根がぬれて飛べなくなってしまい、見つけた木の洞で夜を過ごすことにします。
朝になるとシジュウカラに追い掛けられそうになったり、クモに食べられそうになったり…。ひどい目に遭った末に戻ったのは仲間のいる地面。空は楽しいけれど、危険もたくさんあることを知って、自分の居場所の良さを改めて感じることができたようです。
行動力があったからこそ、知ることができた外の世界。危険を察知するとクルッと硬く丸まってしまう臆病なやつだけど、やる時はやるんですよ。
千葉智晴(木育パパサークル「あきた木木遊び隊」)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 松岡 達英/作 |
出版社 | 小学館 |