パパ、お月さまとって!

 ある夜、モニカはお月さまと遊びたくなりました。しかし、手を伸ばしても届きません。そこで、「パパ、お月さまとって!」とお願いします。
 パパは、ながーいながいはしごを持って、たかーいたかい山へ運び、月に登っていきます。しかし、お月さまは大きすぎて持って帰れそうにありません。すると、お月さまが、自分は毎晩少しずつ小さくなっていくと教えてくれました。
 パパはちょうどよい大きさになるのを待って、お月さまを家へ連れて帰ります。モニカは一緒に踊ったり、抱きしめたりして大喜び!その間にも、お月さまは小さくなり、ついには消えてしまいます。でも、それから少したったある晩のこと、空にはまた、消えてしまったはずのあの姿が・・・。
 娘のお願いをかなえてあげたいと奮闘するパパの姿がすてきな1冊。ページが上下左右に大きく開く仕掛け絵本です。誕生のきっかけは、作者のエリック=カールが、幼い娘から「お月さまとって!」とお願いされて、月の絵本を描いたことによるそうですよ。
 あす24日は「十五夜」。この本を読んだ後は、夜空を見上げてみませんか?大きなお月さまに会えるといいですね。
(※平成30年9月23日秋田魁新報掲載)

佐藤美郷(秋田市立新屋図書館)

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対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 エリック=カール/作 もり ひさし/訳
出版社 偕成社