おじいちゃんと孫のふれ合いを描いたお話です。絵本に登場するゆうたの家は、ゆうたと両親、それにおじいちゃんの4人家族です。お父さんもお母さんも働いているので、ゆうたといつも一緒にいてくれるのはおじいちゃんです。
幼稚園バスの送迎もおじいちゃんなので、みんなから「ゆうたのおじいちゃんはお母さんみたい」と言われてしまいますが、ゆうたはおじいちゃんが大好きなので平気です。
お風呂好きのおじいちゃんは、お風呂に入ると、「ごくらくごくらく」といつも言います。ゆうたには「『ごくらく』って幸せな気持ちになることだよ」と教えてくれました。
ゆうたはおじいちゃんと温泉に行くことを楽しみにしていましたが、突然おじいちゃんは入院してしまいました。入院の前日、おじいちゃんはお父さんに手伝ってもらいお風呂に入りました。ゆうたがおじいちゃんに「ごくらくごくらく」と言うと、おじいちゃんも「ごくらくごくらく」とつぶやきました。
入院して間もなくおじいちゃんは亡くなりましたが、おじいちゃんとの合言葉「ごくらくごくらく」が、ゆうたの心に今も残っています。
金田昭三(児童文化研究家)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | 西本 鶏介/作 長谷川 義史/絵 |
出版社 | 鈴木出版 |