おとをつくろう

 音は見えないものと思いきや、絵本の表紙に描かれたビンの口に唇をあてる、スーパーの袋を足で踏むなどの場面では、どんな音がするのか何となく想像できます。大人もやってみたことがあるからでしょうか、この絵本には子どもと一緒に音をつくってみたくなる面白さが詰まっています。
 
ある家族が「おとのおみせやさん」になって音づくりを繰り広げていきます。道具を使って、たたく、こする、破る・・。さまざまな動作でいろいろな音をつくっていきます。
 「動物の鳴き声」づくりで登場するのはフクロウ、カエル、ブタたち。動物の声をどうやって出しているのかは、絵本を見てのお楽しみです。私たちの体からも音が出ます。胸のドキドキや「ぐー」と鳴るおなか、パパののど仏を触っても音がします。
 初めての音との出会いは、子どもたちに驚きや好奇心を生むでしょう。何気ない偶然から聞こえる音を家族で見つけてみませんか。
 この絵本は書店での購入が難しいですが、県内では秋田市の県児童会館やほくとライブラリー新屋図書館で借りることができます。

 仁村由美子(聖霊女子短期大学付属幼稚園・保育園)

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対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 浜田 桂子/作 中西 智子/監修
出版社 福音館書店