ポカポカ陽気に誘われて外でお弁当を食べたい季節になりました。定番のおかずといえば、たこさんウインナーです。あの赤い皮の色はお弁当に彩りとユーモラスさを添えてくれます。
この物語は双子の〝兄たこ”と〝弟たこ”の「たこたこウインナー」が主人公のお話です。
お皿の中で卵焼きを枕代わりにして休んでいると、いきなり兄たこをつまもうとする箸が現れます。捕まりそうになりますが、上手につるりんとすり抜け、弟たこと「とこたこ とこたこ」逃げ出します。
最初に隠れた場所はリンゴやトマト、サクランボなど赤い食材が入った皿の中。箸に捕まらないよう双子のウインナーはじっと身を潜めます。
何度も追ってくる箸から最後に逃げ込んだのは黄色い箱の中。ふた付きで安全な場所のようです。中には卵焼きがあり、また枕にして休もうかな、と。あれれ…この箱はひょっとして…弁当箱!?
ウインナーを弁当箱へ詰めようとする箸と逃げ出すたこたこウインナーの闘いは、皮肉な結末を迎えてしまいます。見どころはたこたこウインナーがうまく隠れたところです。とてもかわいらしくカムフラージュされていますよ。
千葉智晴(木育パパサークル「あきた木木遊び隊」)
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | 林 木林/作 西村 敏雄/絵 |
出版社 | ひさかたチャイルド |