散歩中、黄のたんぽぽをよく目にするようになりました。春にぴったりの雰囲気があふれる絵本を紹介します。
きつねの「きっこ」が、いたちの「ちい」と「にい」と一緒にたんぽぽを摘んで、おおばあちゃんの家に出掛けていきました。おおばあちゃんは、何でも治せる山のお医者さんです。もうすぐスープが煮えるという時に、おおばあちゃんは急な患者さんのために出掛けて行きます。
残された3人はスープの番を頼まれます。「おなべおなべにえたかな?」と鍋に聞くと「コト コト コト にえたかどうだかたべてみよ コト」と鍋はにっこり答えます。
スープがおいしくて何回も味見をしていくうちに、鍋は空っぽ。おおばあちゃんが帰って来たらがっかりするでしょう。そこで、3人はスープを作り直します。鍋の言う通りに水や豆を入れ、仕上げに摘んできたたんぽぽを入れて、春のスープが無事完成です。
鍋や動物たちを表情豊かに描いた、温かい色味がかわいらしい絵本です。読み終わると、気持ちも温かくなりますよ。
福本優子(秋田市岩見三内保育所)
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | こいで やすこ/作 |
出版社 | 福音館書店 |