あかのほん

 3歳ごろから「光るものはなあんだ」「三角のものはなあんだ」といった謎かけ遊びをするようになります。
 この絵本は「赤いものはなあんだ」ですが、同じ著者の「くろのほん」と「しろのほん」とも関連付けられています。そのため、3冊一緒に手に取ってみることをお勧めします。
   表紙には、子どもたちにおなじみの赤い消防車が描かれていますが、表紙をめくった見返しも赤という凝りようです。これは「くろのほん」も「しろのほん」も同じ手法になっています 
  「あかのほん」には、フラミンゴ、ニンジン、キンギョ、運動会の赤い帽子と鉢巻、赤いバラの花が描かれていますが、各ページには「くろのほん」と「しろのほん」に関連した注釈が書かれています。あか、くろ、しろの3冊を並べて次々に開いてみたら楽しさが倍増することでしょうね 
   五味さんの絵本には、言葉遊びの絵本のほかに、仕掛け絵本もあります。また、谷川俊太郎さんの言葉遊びの絵本が最もよく知られているので「ままですすきですすてきです」「そしたらそしたら」(いずれも福音館書店)などもこの機会に読んであげてはどうでしょうか。                                          

金田昭三(児童文化研究家)

2017マザーズタッチ文庫へ進む

対象年齢 3歳ぐらいから
作者名等 五味 太郎/作
出版社 復刊ドットコム