ハリーは黒いぶちのある白い犬です。ハリーは近所の人が好きですが、一人だけ隣のおばさんは好きではありませんでした。
隣のおばさんは歌が大好きで大きな声で歌います。その声を聞くと、ハリーは耳が痛くなります。歌声はピーナツ屋さんの笛より高く、消防車のサイレンよりも大きいので、ピーナツ屋さんも消防士のおじさんたちも耳をふさぎます。
ハリーは、おばさんの歌をやめさせようといろいろ工夫をしました。仲間の犬と窓の下でほえてみましたが効果はありませんでした。おばさんはますます大きな高い声で歌い続けました。
ハリーが野原にいると、牛の低くてやわらかい鳴き声が聞こえました。ハリーは牛の声をおばさんに聞かせることにしました。おばさんの窓の下で牛たちにモーモー鳴いてもらいましたが、おばさんはいつもの大きな高い声で歌い続けるのでした。おばさんの歌声は、いつ終わりになるのでしょうか。
「どろんこハリー」(福音館書店)から始まるシリーズは、ハリーが大活躍をする絵本なので、子どもたちはハリーが大好きになることでしょう。
金田昭三(児童文化研究家)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | ジーン・ジオン/文 マーガレット・ブロイ・グレアム/絵 小宮 由/訳 |
出版社 | 大日本図書 |