青少年読書感想文全国コンクールの課題図書にも選ばれたことのある一冊です。課題図書といっても堅苦しいものではなく、ユーモアあふれるお話です。
主人公のつよしは、冬休みの宿題で詩を書くことになり、書いた詩を家族に披露してみました。でも、お母さんの便秘を題材にしたことをしかられたりして、なかなかいい作品ができません。
そして、冬休み最終日。家族と車に乗っていたつよしは、雲が割れて日が差してきた空を見て、暖かそうに感じます。「春みたいな色しとる」「ふゆのくせに、なまいきや!」と言うと、お父さんがそれを詩にしてみたら、と助言してくれました。
出来上がったのは、感じたままを率直に表現したつよしらしい詩でした。そして冬休みが明けると、つよしと同じ空を題材に詩を書いた同級生がいました。同じ空のはずなのに、雰囲気の違う二つの作品。先生に褒められたのは、同級生のみさきの詩だったけれど、みさきはつよしの詩の方が好きだと言ってくれました。
詩を書くことは、素直な気持ちを表現すること。つよしは少し詩を書く楽しさに気づいたようです。
柴田麻衣子(横手市図書館課)
対象年齢 | 小学校低学年ぐらいから |
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作者名等 | 村上 しいこ/作 市居 みか/絵 |
出版社 | PHP研究所 |