横浜港で実際に活躍した消防艇「あけぼの号」の物語です。
横浜港にはたくさんの船がいます。エクアドルからバナナを運んできた貨物船、アラビアから原油を運んできたタンカーなどは大型の船です。小さな船には、もくもく煙を吐いて走るタグボート、2隻3隻とつながって走るはしけなどがあります。
船で火災が発生した時は消防艇の出番です。大型船の火事は、あけぼの号が小型消防艇や救助艇を引き連れて出動します。現場に到着したら、けが人の救助が最優先。貨物船がつり上げた担架を救助艇が受け取ると、桟橋まで猛スピードで運びます。
続いて消防艇が貨物船に接近。消防隊員が貨物船のタラップに飛び移って駆けあがり、火元や積み荷を調べます。爆発の心配がないことを確認すると、タグボートが貨物船を桟橋まで引っ張ります。桟橋では海の消防艇と陸の消防車が消火にあたります。
きびきびとした文章と明快な絵が消火活動の緊迫した様子を伝えています。
解説:金田昭三(児童文化研究家)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
この本には、作画の柳原良平さんの「港の友だちのこと」と題した文章も載っています。読み聞かせをする前に是非読んでみてください。船に関する専用用語も解説しています。
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | 渡辺茂男/作 柳原良平/絵 |
出版社 | 福音館書店 |