雲が広がって、雨が降りそうな空模様なので、男の子は傘を持って散歩に出掛けました。そして、雨が降ってきました。
散歩で最初に会ったのは、大きなゾウさんで、背中に「ピッチンバッチャン」と大雨が当たっています。男の子はゾウさんの背中に乗り、大きく傘を広げて象さんの背中がぬれないようにしてあげました。
次に会ったのは、のっぽのキリンさんです。雨は「ピロリンポロリン」と降ってきます。男の子は傘の柄を長くして、キリンさんの頭も体もぬれないようにしてあげました。
最後に会ったのは、「シッポシャッポ」と降る雨を背に受けながら、元気に歩いてくるクマさんでした。男の子が傘をさしてあげようとすると、クマさんは男の子を抱っこしてくれたのです。男の子が抱っこされながら傘をさしていると、雨はやんでお日さまが出てきました。
絵本には、ワンワン、ぴょんぴょんなど、オノマトペと言われる言葉がよく使われます。この絵本では、作者が作った雨にまつわるオノマトペが物語の楽しさを一層拡大してくれています。
金田昭三(児童文化研究家)
対象年齢 | 赤ちゃんから(0歳~ ) |
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作者名等 | 長谷川 摂子/文 西巻 茅子/絵 |
出版社 | 福音館書店 |