３００年前から伝わるとびきりおいしいデザート

　四つの時代の四つの家族がブラックベリーフールというデザートを作ります。
　最初は１７１０年の英国。女の子と母親が野原でブラックベリーを摘みました。女の子は井戸水で洗ったブラックベリーを布に包んでつぶし、種を外します。母親は束ねた小枝を使い、時間を掛けてホイップクリームを泡立てます。出来上がったら丘の上の穴蔵に置き、その日の夕食で食べました。
　その後１００年ごとに作り方が紹介されます。泡立て器は電動になり、ホイップクリームはあっという間に出来上がり。食事の様子、服装なども時代ごとに異なります。でも、親子でお菓子を作る楽しさや、ボールに残ったクリームをペロッとなめる甘くて幸せな瞬間は変わりません。
　絵本を読み終えたら、昔の暮らしを思い浮かべて、親子でお菓子を作ってみませんか？

金森靖子（秋田市立中央図書館明徳館）

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