ゾウの「ぐるんぱ」は、体は大きいけれど優しい気持ちの持ち主です。寂しがりやでいつも泣いてばかりいました。
ジャングルのゾウたちが集まって、めそめそ泣いてばかりいるぐるんぱについて話し合いをした結果、何か仕事に就いてもらおうということになりました。
ぐるんぱが最初に挑戦したのはビスケット屋さん。次はお皿作り、靴屋さん。ところがどの仕事先でもすぐに「もう、けっこう」と言われ、断られてしまいます。ぐるんぱは張り切りすぎて、とてつもなく大きな物ばかり作ってしまったのです。
仕事を長く続けられないぐるんぱは、大きなビスケットやお皿、靴などを利用して、子どもたちのために幼稚園を作ることにしました。お皿はプールに、靴は遊び場になりました。ビスケットはみんなでちぎって食べることができます。子どもたちは大喜び!
それを見て、ぐるんぱはもうめそめそなんてしていません。だって、もうひとりぼっちではないのですから。
解説:大野美子(秋田市立新屋図書館)
▶お父さん・お母さんへの内緒話
ぐるんぱがどんな仕事にも一生懸命になる姿や、仕事を断られるたびにしょんぼりする姿に、読んでいる子どもたちは「ぐるんぱがんばって!」と応援したくなるはず。ぐるんぱが最高の仕事を見つけた時、一緒に満足した気持ちになれると思いますよ。
対象年齢 | 3歳ぐらいから |
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作者名等 | 西内ミナミ/作 堀内誠一/絵 |
出版社 | 福音館書店 |