はしれ!カボチャ

 

 
  
 
 

 今回はハロウィーンの「ジャック・オ・ランタン」でもおなじみ、「カボチャ」がテーマのお話です。
 昔々、田舎のおうちに小さなおばあさんが住んでいました。ある日、孫娘から結婚式の知らせが届いて大喜び。早速、孫娘の家へ向かいます。
 道を少し行くと、「おまえをくってやる!」とほえる怖いオオカミに出くわしました。おばあさんは、孫娘の結婚式に行った帰りにはもっと太って戻るので、食べないでほしいとお願いします。オオカミも骨ばかり食べるのは嫌なので、帰りを待つことにして見送りました。しばらく行くと、今度は怖いクマに遭遇。あと少しというところで怖いライオンも現れました。皆さんはもうお気付きですよね。クマもライオンも、おばあさんが食べ頃になるのを待って、一度見送ることにしたのです。
 やっとの思いで孫娘の家にたどり着いたおばあさん。無事、結婚式へ参加できましたが、帰る時には、あの3匹が待っていることを思い出して怖くなりました。すると、孫娘がとっておきの秘策を用意してくれるのですが、一体どんな方法でしょう? 表紙に描かれたカボチャがヒントです。

 

髙杉尚子(鹿角市立花輪図書館)

(令和7年10月18日秋田魁新報掲載)

2025あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 エバ・メフト・文/アンドレ・レトリア・絵/宇野 和美・訳
出版社 小学館