マツボックリの大変身!リスのエビフライ探検帳

 

 
  
 
 

 表紙のお皿に並べられているのは、付け合わせの野菜とレモン、そしてエビフライ…?ではなく、よく似ていますが違うものです。茶色くて、先がエビのしっぽのような形になっているこれは一体何でしょう。
 実は、リスが種を食べた後のマツボックリの芯なのです。マツボックリの大きさや太さにかかわらず、リスは種が入っているかさの部分を、一枚一枚上手に食べて、「エビフライ」を作ります。
 リスが住んでいてマツの木が生えている場所であれば、このエビフライを拾うことができるようです。マツの木にもいろいろな種類があり、エビフライに変身する前の大小さまざまなマツボックリや種を、写真で見比べることができます。
 リスの写真もたくさん載っています。両手いっぱいにマツボックリを抱えている欲張りなリスや、ほお袋に種をためている様子も。マツボックリを懸命に食べている姿がとても愛くるしいです。
 これから秋。マツボックリが茶色に熟す季節です。残暑が過ぎて、外出のしやすい気候になったら、リスのエビフライ探しをしてみませんか。

 

佐々木恭子(秋田市立中央図書館明徳館フォンテ文庫)

(令和7年9月13日秋田魁新報掲載)

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対象年齢 小学校低学年ぐらいから
作者名等 飯田 猛・著
出版社 技術評論社