みんなおなじ でも みんなちがう

 

 
  
 
 

 「みんなおなじ でも みんなちがう」。この絵本に出てくる文章はこれだけです。ヒマワリの種やウズラの卵、クワガタムシなど動植物14種類が写真で登場。1種類ずつ見開きで、ずらっとたくさん並んでいます。
 生物は、同じ種類でも個体によって形や大きさ、模様、色などが少しずつ異なります。同じものは一つとしてないのです。
 美しくレイアウトされた鮮やかな写真をじっくり観察し、そうした違いを見つけてみてください。似ている部分を見つけるのも楽しいかもしれませんね。
 豆に似たヤママユガの繭や、子どもにとって目にする機会が少なそうなショウガなども登場します。巻末には各動植物の解説も付いています。
 この絵本を読んだ後は、身の周りのものの違いを探してしまうこと間違いなし。家の中でも外の自然でも、同じ種類の動植物をいっぱい集めて、その違いを注意深く見てみると、驚くべき発見があるかもしれません。皆さんの生活に新たな視点を与えてくれる1冊です。

 

林一輝(NPO法人ファザーリング・ジャパン東北)

(令和7年8月16日秋田魁新報掲載)

2025あふれちゃんのえほんばこへ進む

対象年齢 5歳ぐらいから
作者名等 奥井 一満・文/得能 通弘・写真/小西 啓介・AD
出版社 福音館書店