いよいよ秋田も新米が出回る季節になりました。新米のおにぎりは格別の味ですよね。
この物語の主役は、おにぎりが大好きな3匹のオニたち。ある日、いつものように寝転がっておにぎりを食べていると、きのこ採りに山へ来た人間たちがオニたちを見つけてしまい、大慌てで逃げて行きました。
オニたちは、オバケでも出たのかな、なんて大きな勘違い。しばらくしてから人間たちが落としていった箱を開けてみると、中身はおにぎり。早速味見をしてみますが、パサパサしていて、なんか変な臭いも・・・。そりゃそうですよ、だいぶ時間がたっているのですから。
それなのにオニたちは、人間たちはこんなまずいおにぎりばかり食べているのだと、またしても勘違い。おいしいおにぎりを届けようと、すぐさまおにぎりをたくさん作って、まちへ運びます。
ところが、人間たちは大慌てで逃げ出します。なぜ、逃げていくのかな? オニたちはめげずに工夫を凝らして、何度もおにぎりを運びます。どんな手を使って人間たちにおにぎりを食べてもらったのでしょうね。この絵本のタイトルがヒントかな。
とても心優しいオニたちが握るおにぎりのように、ホカホカで温かいお話ですよ。どうぞ一冊召し上がってください!
千葉 智晴( 木育パパサークル「あきた木木遊び隊」 )
(令和3年10月2日秋田魁新報掲載)
対象年齢 | 5歳ぐらいから |
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作者名等 | シゲタ サヤカ/作 |
出版社 | えほんの杜 |