秋田県農林水産部畜産振興課公式メディア

イベント

19.12.17

料理教室探訪 〜「Petit Citron」シトロン ヨーコ先生〜

「予約が取れない料理教室シリーズ」からレシピ本も出されているシトロン ヨーコ先生のご自宅レッスン「Petit Citron」に伺いました。

11月はクリスマスメニューのレッスンということで、テーブルコーディネートもクリスマスを意識したクロスや食器が使われ、大きなツリーも飾られていました。

 

▼Petit Citron

http://www.petit-citron.com/profile.html

アイランドキッチンを囲んでお茶をいただきながら今日のメニュー説明。

今年はじめて比内地鶏の生産者訪問に行かれたヨーコ先生。

鳥インフルエンザの心配がないように室内で飼われている比内地鶏の雛は、室内ながらも外に近い環境が作られていて、通常より厳しい飼育基準が設けられ一羽あたりの面積が広くとられていることなど、

秋田の思い出を交えながら素材へのこだわりを生徒さんに伝えておられました。

この日は金曜日の夜クラス。

夜は開講日数が少ないため、長く通われているみなさんは面識があるそうで、名札が無くても呼び合える楽しげな雰囲気です。

 

実習するメニューは4品

・リンゴのハーブサラダ

・ハマグリのゼリー掛け

・比内地鶏のロティ 大根ステーキ添え

・オーナメントクッキー

試食では、先生が感動したというベルギーのバターを乗せたブルスケッタと比内地鶏のスープも出されます。

 

「比内地鶏のロティ」はきりたんぽ鍋に欠かせない食材の「せり」を使ったソースや、

秋田、岩手、山形ではよく食べる「もって菊」と産地を訪れた「とんぶり」を合わせてソースにしたものも添えたり、

ハーブのサラダにも秋田の名産でもあるりんごを合わせたり、

おしゃれなだけでなく、食材の取り合わせも産地を意識したメニューになっています。

 

説明の後は早速調理にとりかかります。

先生の見本のあとに、分担して作業をする流れ。

生徒さんは近々結婚を控えているという方やお孫さんがいらっしゃる方まで様々ですが、みなさんお料理好きで慣れている様子。協力しあって調理が進んでいきます。

比内地鶏は胸肉の皮を剥ぎ、観音開きにしてからセリを巻いて生ハムで包みます。

生ハムの風味がつくだけでなく、胸肉が直接フライパンにあたらないので、火の入り方がやわらかくしっとり仕上がるそうです。

皮はカレー粉と塩で調味して味のアクセントに。

「この、むにゅっとした食感がたまらなくおいしいので試してほしい」と先生。

もも肉は筋を切って皮目を焼きます。

焼き色がついたらオーブンでゆっくり焼くので、ジューシーさと弾力を楽しめて、固くなりすぎないのだそうです。

「比内地鶏は弾力が他の鶏肉と全く違うので、火入れの仕方がとても重要」とヨーコ先生。

おいしく味わえる焼き方を知ると、より比内地鶏の魅力が引き出されますね。

はまぐりは白ワインで蒸し、さっぱり仕上げたブロッコリーの上に盛り付け、蒸し汁を固めたジュレを殻の形に抜いて、貝の上に。

りんごのサラダは加熱した生姜のすりおろしのドレッシングでさっぱり仕上げます。

クッキーはココアのビターな生地をクリスマスらしい型で抜き、思い思いに装飾を施して一度焼いて取り出し、細かくしたキャンディーをあけた穴に詰めて再びオーブンへ。

ステンドグラスのような美しい仕上がりになりました。

紐を通してオーナメントとして飾ることもできるクリスマスならではのメニューです。

 

比内地鶏の肉汁が落ち着いたら切り分け、ガラのスープで蒸し焼きにした大根のステーキとともに盛りつけます。

ガラのスープとブランデーを煮詰めてバターを加え、とんぶりともって菊を和えたソースをたっぷりのせます。

はまぐりのゼリー掛けも素敵に仕上がりました!

ワインも注いで試食の時間です。

前菜のサラダに続いて先生から出されたのは、比内地鶏のガラで取ったスープを少しの塩胡椒で調味しただけのシンプルなスープ。

澄んだ味わいの中に感じられる確かなうまみに生徒さんたちも驚かれたようです。

メインの比内地鶏は、もも肉、胸肉、皮それぞれ絶妙な火入れによる食感の違いも感じられ、

胸肉は生ハムの風味やうまみも加わって、しっとりきめ細やかな肉質がセリのアクセントとともに絶妙なバランスで口の中に溢れます。

おいしい!という声があちこちから聞こえてきました。

お料理好き、おいしいもの好きなみなさんも大満足なご様子でした。

先生の知識や技術がたっぷり詰まった、ワンランク上の料理が学べるレッスン。とても勉強になりました。

ありがとうございました。