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イベント

17.11.23

見て、聞いて、食べて。“比内地鶏づくし”の120分集中講座

11月20日、東京・秋葉原のカイハウスにて、首都圏料理教室の先生たちに向けた比内地鶏の勉強会が開催されました。

今回、講師としてお招きしたのはミシュランガイドで一つ星を獲得した名店「蘭奢待」のシェフ・和田浜さんと、秋田県で比内地鶏の普及を担う秋田県畜産振興課の鈴木さん、そして、同じく秋田県で比内地鶏研究に携わる秋田県畜産試験場の力丸さんのお三方。

比内地鶏の成り立ちから、アミノ酸レベルでのおいしさの解明、シェフによる調理法にいたるまで、まさに“フルコース”の講座となりました。

今日の生徒は料理家のみなさん

10:30AM。東京・秋葉原の会場にぞくぞくと集まりはじめた料理家のみなさん。

選考させていただいた方には、今日の勉強会で学んだ知識を元に、比内地鶏を使ったアイデアレシピを考案してもらいます。

もちろん、考案していただいたレシピは随時当ホームページでも公開予定。

王道の和食?それとも洋風? あるいは中華? 家庭料理ではお目にかかれない比内地鶏から、どんなレシピが生まれるのか楽しみです。

会場に集まった料理家のみなさん。

普段の料理を教える立場から一転、今日は「生徒」に。

到着するやいなや筆記用具やカメラを準備しはじめるなど、応援隊の今日にかける真剣さが伝わってきます。

秋田県畜産振興課・鈴木さんによるオープニングスピーチ。

「高い知名度に反して、実際に食べたことがある人が意外と少ない」という比内地鶏を取り巻く現状などについて話してくださいました。

実は、比内地鶏って〇〇なんです

1人目の講師は秋田県畜産試験場で主任研究員を務める力丸さん。

なんと、この日のためにはるばる秋田県からやってきてくれました。

力丸さんからは、「どうして比内地鶏が秋田県で生まれたのか」という比内地鶏の歴史から、最近確立された「ブランド認証制度」についてまで、他では知り得ない比内地鶏に関する知識をたくさん教えていただきました。

生徒さんたちもメモを取る手が止まらない様子です。

「秋田は今朝、雪が降っていました」と力丸さん。

専門用語に頼らないやさしい語り口が分かりやすい。

「どんなエサを与えていますか?」といった生徒さんからの質問にも一つひとつ丁寧に答えてくださいました。

「ブロイラー、地鶏、銘柄鶏は血液百分率で分類されます」。力丸さんの説明に聞き入る生徒さんたち。

なごやかな雰囲気のなかで専門的な質疑応答が飛び交う様子はさながら大学の講義のようです。

ミシュランシェフが語る、比内地鶏の魅力

後半の講師は、ミシュランガイドで一つ星を獲得した鶏肉料理の名店「蘭奢待」で腕を振るうシェフの和田浜さん。

15年前に食べた比内地鶏のあまりのおいしさに感動して焼鳥店の開店を決意したという、“比内地鶏料理マイスター”です。

10年以上にわたって包丁片手に比内地鶏と向き合ってきた料理人だけが知り得る貴重な知識が伝授していただきました。

和田浜さん、ありがとうございました!

軽妙な口調で比内地鶏について語る和田浜シェフ。

その姿はカウンター越しになじみの常連客と向かうかのよう。

「比内地鶏の本当のおいしさを知ってほしい!」と語る言葉の端々に比内地鶏に対する愛を感じます。

和田浜さんのトークに聞き入る料理家のみなさん。シェフが発することばの一つひとつに“うんうん”と相づちを打つ姿があちこちで見られました。

同じ料理人だからこそ共感するものがあるようです。

本日のメインイベント? 比内地鶏料理試食会

和田浜さんの講義が佳境を迎えるころ、会場にはにわかに鶏肉の香ばしい香りが漂いはじめました。

そう、お待ちかねの試食会です! さっきまでの真剣な表情から一転、「待ってました!」とばかりにキラキラと目を輝かせる料理家のみなさん。

花より団子。人間、食い気には勝てませんね。というわけで、ミシュランシェフ・和田浜さんによる比内地鶏料理をいただいちゃいました。

「比内地鶏のスープ」。

鶏肉のうま味とほのかに野趣をしのばせた香味が入り混じった深い味わいながら、材料はなんと比内地鶏と昆布だけ! 市販の鶏肉では到底再現できそうにありません。

比内地鶏料理の真打・きりたんぽ鍋。

鶏肉そのものもさることながら、比内地鶏の出汁をたっぷり吸い込んだきりたんぽの味といったら…!

試食であることを忘れて完食する人が続出していました(笑)

学んで食べて、アタマもおなかも大満足(?)の参加者さん。

今日の勉強会から生まれた比内地鶏料理のレシピは、当ホームページやSNSで順次公開。

さらに一般の生徒さんを招いたタイアップ教室も予定。どうぞお楽しみに!