平成13(2001)年3月に閉校した加茂青砂小学校の名残を惜しむ形で、元父母会メンバーを中心に翌年夏、集落の住民が「講師」になって、ロープ結びや島巡り、地域の歴史などの「体験教室」を初めて開催しました。それが「かもあおさ笑楽校」の始まりでした。その後も集落内で何かのイベントを開く際はこの名称を主催にして開催してきました。
この活動が活発化したのは、平成23(2011)年。旧加茂青砂小学校(現・加茂青砂ふるさと学習施設)をメイン会場に5~10月まで毎週、教室を開催。手作りソーセージ、笑いヨガ、蔓編み細工、パステル画、魚さばきなどジャンルは19種類に及びました。秋田県観光連盟がJR秋田駅から「かもあおさ笑楽校行」のバスを運行してくれるなどして、人口100人を切る集落に1000人を超す参加者が集まったのです。
その後も哲学者の講演会がメインの交流会、住民が審査員となった「加茂青砂杯カラオケ大会」などのイベントを開催してきました。
そして令和5(2023)年、地元のシンガーソングライターが歌う応援歌「加茂の青砂でダダダコわっしょい」をCDにして発売、そのお披露目を兼ねた「盆祭」を開催しました。
また、デジタルの附属図書館を開館し、加茂青砂集落の歴史、文学などにジャンル分けして収納。デジタル図書館なので、どこからでも誰でも訪れることができます。さらに、同年、集落内の耕作放棄地を無償で借りて開墾する「境界なき土起こし団」を結成し、約20人のメンバーが県内各地から集まりました。令和6(2024)年には、本格的な営農計画を立てて野菜を中心に栽培していく予定になっています。
「かもあおさ笑楽校」は、さらなる進化を続け、地域コミュニティの新たなあり方に取り組んでいます。
【関連リンク】産地直送ブログ
→男鹿市加茂青砂地域の“土起こし団”による『耕作放棄地を耕してできた作物の収穫祭』~後編~(2024年10月掲載)
→男鹿市加茂青砂地域の“土起こし団”による『耕作放棄地を耕してできた作物の収穫祭』~前編~(2024年10月掲載)
→男鹿市加茂青砂地域で7回目の開墾活動&歓迎会!? ~大学生の移住者を迎えて~(2024年9月掲載)
→ 男鹿市加茂青砂地域で「耕作放棄地を開墾する体験教室」が開催されました♪(2023年9月掲載)
→男鹿市加茂青砂地域で“かもあおさ笑楽校”を開催!~「加茂の青砂でダダダコわっしょい」をお披露目♪~(2023年8月掲載)
→男鹿市・加茂青砂地域に響く歌声。「第1回大人の学芸会in加茂青砂」を開催!(2018年7月)
こちらの記事もおすすめです
漁師が愛したヤマザクラ
晩春の頃、秋田市より一週間ほど遅れますが、漁村・加茂青砂の背後に立つ山々も淡いピンク色に彩られます。 加茂青砂を彩る桜の多くは、ヤマザクラです。加茂青砂のヤマザクラは山々だけではなく、漁師たちの目を桜色で楽...
自然・施設
花・樹木
加茂青砂と日本海中部沖地震
昭和58年5月26日、日本海沖を震源地とするマグニチュード7.7の巨大地震が発生しました。この地震は「日本海中部沖地震」と呼ばれ、長い歳月が経過した今でも、大きな被害を被った秋田県・青森県の方々のみならず、多くの人...
歴史
地域の歴史
カンカネ洞
男鹿半島最大級の洞窟 絶え間なく岩肌に飛沫を叩きつける日本海の荒波。この波の浸食によって形成された男鹿半島最大級の洞窟「カンカネ洞」。現在のようにコンクリート舗装された道路がない時代、海岸沿いの街道中最大の...
自然・施設
ビューポイント