9月9日(土)、男鹿市加茂青砂地域で、「開墾体験教室」が開かれました♪
新聞掲載などの呼びかけで、県内様々な地域から12名の方が集まり、スタッフ含め総勢19名で行なわれましたよ(^^)
耕す土地の前のロケーションは海!という加茂青砂ならではの景観で、この日、参加した皆さんは、輝く汗を流して有意義な一日を体験したようです。
それでは、当日の様子をお届けします!

昨今は、どこの地域でも“耕作放棄地”を抱えていると思いますが、ここ加茂青砂では「使ってないんだから、なんぼ耕してもいいよ♪」と住民が開墾を後押ししてくれます。^^
   
とは言え、荒れた地を耕していくのには人も時間も必要です。
そこで、地域を活性化しようと住民がつくる団体「かもあおさ笑楽校」が、手作業で自然農法や無農薬の手法で農地を開墾する催しを企画しました。

  
講師を務めていただいたのは、能代市二ツ井町「農園晴晴」の園主、齊藤洋晃さんと、藤里町で農業を始めて3年の佐々木友哉さん。お二人とも自然農法の実践者です。   

この日の作業は、すでに(一か月前)講師のお二人が刈り取っていた草を集めて、堆肥づくりの仕込みまで行う予定です。

班を四つに分けて作業が始まりましたよ。こちらは堆肥場の穴掘りをしています。
刈った草を埋めていくのに、それなりの深さが必要でした。固い粘土質の土なので重労働です。

   
別の班の方々は、草刈りのあとに残る地下茎や根を引き抜いたり、鎌で裁断したりして、それを枯れ草とともに一輪車に集め、堆肥場まで運びます。この作業を何度繰り返していたでしょう。
それでも皆さん、疲れた表情をしないのです。能代市から参加した女性は、「新聞掲載を見てきました。これだぁと思って!こんな教室、開催してくれるのを待ってたから。苦にはなりませんよ^^」
取材班も少しお手伝い。一緒に作業すると皆さんの頑張りが手にとるようにわかります。


堆肥場の前には、かなりの量の枯れ草が集まってきました。
そこで、そろそろ堆肥仕込みに入ることに。
   

   
講師の佐々木さんから、手順の説明がありました。
今回は、“らんさ”(刈った草や木の枝)に、米ぬかと酵母を加え堆肥を作る手法です。
酵母は、“白神こだま酵母”を使用しました。水で溶かしたあとにすぐに使用できるので、手間がかからず便利だそうです。
盛り上がった“らんさ”を掘った穴(堆肥場)に入れていき、米ぬかをまき、酵母液をまき、また、らんさを足して米ぬかと酵母を入れてを繰り返していました。

最後に上から踏みつけるように、ジャンプを繰り返し、米ぬかや酵母の浸透を促していきました。
堆肥ができあがるのには、刈った草や枝の状態にもよるようですが、早くても2か月くらい(夏場は1か月)。今回は量もそれなりにあり、太い枝などもあるので、もっとかかるようですよ。出来上がりが楽しみですね♪

    

   


堆肥の仕込みが終わると、あとはひたすら、土おこしです。
皆さん、暑い中にもかかわらず、一生懸命でした。^^

途中、何度もこうした太くて固い根っこに苦しめられます。見つけては、鎌や鍬で裁断します。
そんなこんなで、参加者皆さんの汗と努力の結晶がやっと形を表しました!


耕した場所の前で記念撮影♪
ほんの数平米の面積に要した時間と人。先人たちはすごかった!と、改めて感じた方もいたようです。

このあと、昼食をとり、午後の部は加茂青砂集会所にて座学を行いました。


講師の齊藤さんは、「自然農法といっても解釈は様々!講師陣が耕作方法を決めるより、参加者の皆さんの思い、こだわりを話してもらった上で、耕作に携わりたい。」と話しておられました。

    


かもあおさ笑楽校代表の土井さんの挨拶のあとは、参加者皆さんの自己紹介と、どんな作物を植えたいか、農法のイメージなどを一人ずつ、話していただきました。

秋田県は「枝豆」生産が全国上位ということもあり、酒のあてにもなるからと「枝豆」希望者が多かったと思います。
そのほか、かぼちゃ、サツマイモ、男鹿だから梨もいいね♪という声も
最後のほうで、地元特産ってないの?という質問がでて、そりゃ、「あんぷら餅」だろうとなりました。
「あんぷら餅?」知らない方がほとんどでしたが、「あんぷら」とは男鹿半島の方言でジャガイモのことです。すりおろしたジャガイモにつぶしたご飯や片栗粉をまぜた「あんぷら餅」を男鹿の人々はコメの代わりとして食べていたようです。
※関連記事→あんぷらのお塩煮(おしょに) 男鹿市中石地域》 

講師の齊藤さんは、男鹿のイモ文化、内容が深そうで興味深いと感じたようですよ(^^♪
まだまだ、たくさんの意見がありました。講師の方々が持ち帰り、案を固めてくれるようです。
この日、初めて集まった方々が仲間となり、この耕作放棄地を再生し作物を収穫できる畑にしようと、一つのプロジェクトが立ち上がったように思いました。
共通の意識を持つ人たちは、どこからでも簡単に集まり、輪になり、新しいことを始められるのだなぁと改めて感じた一日でした♪


そして、もう一度、アクションを起こさなければ、来年春の作付けがスムーズにいかないようなので、堆肥づくりの進行状況確認とあわせて、10/7(土)に再度、2回目の開墾教室が開かれるようですよ!
次回も楽しみです!
興味がある方は、下記までお問い合わせください!
●かもあおさ笑楽校 土井敏秀さん 080-2840-0817

以上、集落活動コーディネーターが男鹿市加茂青砂地域からお届けしました!

●おまけ(^^♪

開墾している場所から眺める日本海♪
開墾地にソバを植えれば、白い花が咲く時期には、この美しい景観のアピールもできるのでは!という意見もありました。


1年前、主催者の土井さんは、このTシャツを着て、男鹿駅前でアピールしていたようですよ。
この日、着ていたのは講師の齊藤さんです♪