秋田県の医療を取り巻く現状と課題について、お知らせします。

県民の健康

 秋田県の令和4年の出生数は3,992人(前年に比べ343人減少)、人口千対の出生率は4.3で全国平均の6.3を大きく下回っており、全国最下位となっています。

 秋田県の令和4年の死亡数は17,256人(前年に比べ1,237人増加)、人口千対の死亡率は18.6で全国平均の12.9を大きく上回っており、全国第1位となっています。

 死因別では、第1位は悪性新生物、第2位は心疾患、第3位は老衰、第4位は脳血管疾患となっており三大死因による死亡者が全体の46.1%を占めています。

 少子高齢化が急速に進んでいる秋田県においては、内科、整形外科など、高齢者に多い疾患分野の医療確保が急務となっています。

医療資源の整備状況

 秋田県には、現在64の病院があり、開設者別では、医療法人が35病院、市町村が10病院、厚生連が8病院などとなっています。(R6.4.1現在)

 市町村立病院と厚生連病院が、二次医療圏における中核的病院の役割を果たしています。

医師不足の現状

医療施設従事医師数

 秋田県の医療施設従事医師数は、前回調査から5人減少(過去10年間では117人増加)し2,323人となっており、人口10万人対で見ると全国30位(前回:31位)と下位にあります。また、全国平均の274.7人には約13人が不足しています。

○医療施設従事医師数及び人口10万人対医療施設従事医師数の推移<単位:人>
区分 平成28年 平成30年

令和2

令和4年

全国(A) (304,759) (311,963) (323,700) (327,444)
240.1 246.7 256.6

262.1

秋田県(B) (2,257) (2,296) (2,328) (2,323)
223.5 234.0 242.6 249.8
差(B-A) △16.6 △12.7 △14.0 △12.3

「医師・歯科医師・薬剤師統計(隔年調査12月31日現在)」の結果による

医師の地域偏在

 令和2年の調査では、秋田周辺医療圏の人口10万人対医療施設従事医師数が333.2人となっているのに対して、北秋田医療圏や湯沢・雄勝医療圏ではその4割程度となっています。その一方で、秋田市では391.3人と全国平均を大きく上回る医師が集中しており、県内での地域偏在が課題となっています。

○医師の地域偏在の状況(医療施設従事医師数、人口10万人対医療施設従事医師数)<単位:人>


区分
平成28年 平成30年 令和2年 令和4年 対秋田比
(%)
従 事 医師数 人 口 10万対 従 事 医師数 人 口 10万対 従 事 医師数 人 口 10万対 従 事 医師数 人 口 10万対
大館・鹿角医療圏 172 156.5 174 163.5 165 160.0 161 162.1 47.5
北秋田医療圏 37 106.0 38

113.6

40 124.0 36 117.5

34.4

能代・山本医療圏 154 190.1 158 203.2 152 203.5 154 215.7 63.2
秋田周辺医療圏 1,237 311.2 1,270 326.1 1,287 333.2 1,293 341.3 100
うち秋田市 1,159 369.5 1,187 384.8 1,204 391.3 1,207 398.3 116.7
由利本荘・にかほ医療圏 190 183.1 191 190.0 205 208.9 202 212.4 62.2
大仙・仙北医療圏 202 157.2 205 164.8 204 168.8 216 185.8 54.4
横手医療圏 186 204.6 190 216.0 201 234.9 193 234.0 68.6
湯沢・雄勝医療圏 79 124.9 70 115.3 74 126.2 68 121.6 35.6

※二次医療圏は、令和6年度から3医療圏へ再編されていますが、本データは旧医療圏に基づいて算出しています。

「医師・歯科医師・薬剤師統計(隔年調査12月31日現在)」の結果による
「対秋田比」は、令和4年末の秋田周辺医療圏を100とした場合の対比である