横手市金沢(かねざわ)地域には江戸時代から歴史がある「金澤ささら舞」が伝わっています。金澤ささら舞は、およそ400年前に、関ヶ原の戦いで東軍についた佐竹氏が常陸国(ひたちのくに:現在の茨城県)から秋田へ転封された際に伝わった「茂木ささら」を源流とした舞です。昭和43(1968)年ころまでは、狂言が組み込まれていました。
黒獅子、青獅子、赤獅子の3匹を先頭に、「旗持ち」、「唐扇持ち」、「武士」、「農民」、四季を表す「花笠」、大きな坊主頭のかぶり物をした「げほ」が列を成しながら地域内を練り歩き、金沢地域の要所要所で舞を披露し、天下泰平を祈願します。
金澤ささら舞は、毎年、9月14日と15日に行われる「金澤八幡宮祭典」の2日目に奉納されます。長い歴史を誇る金澤ささら舞ですが、平成30(2018)年は、獅子を舞う中学生が少なく、ささら舞を中止していました。今年(2019年)は、ささら舞を行おうと、「金澤ささら舞保存会」と「金沢地区活性化連合会」が、過去にささら舞に携わった住民に声を掛けながら、青年部主体のメンバー構成で準備を進めました。中には、約17年ぶりにささらを舞う方もおり、本番の20日前から練習を行いました。
奉納日当日には、東京から帰郷した方や、横手北中学校の生徒も、金澤ささら舞の列に参加しました。9月15日の奉納日に、ささら舞が訪れるのを心待ちにしている住民もおり、伝統のお祭りに金澤ささら舞が戻ってきたことを、喜んだことでしょう。
長い歴史を金沢地域とともに歩んできた「金澤ささら舞」は、これからも金沢地域とともに歴史を紡いでいきます。
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