北秋田市七日市 人口:919 人 世帯数:373 世帯
地域のあらましと歴史
北秋田市七日市(なのかいち)地域は、北秋田市の鷹巣から米内沢をつなぐ国道105号の東に位置します。20の集落(横淵、根木屋敷、本郷、吉野、岩脇、妹尾館、中畑、大畑、品類、門ヶ沢、深沢、葛黒、吉ヶ沢、下舟木、上舟木、与助岱、三ノ渡、黒森、松沢、明利又)で構成され、地域を流れる小猿部(おさるべ)川と品類川沿いに広範囲に集落が点在するのが特徴です。
藩政時代の肝煎邸宅「長岐邸」は北秋田市の有形文化財に指定され、現在、地域の任意団体「おさるべ元気クラブ」が中心となり、歴史講座やジャズライブなど、様々なイベントを開催し、地域内外の人々の交流拠点の場として使用されています。
歴史を物語る史跡も数多く残されており、明利又集落に伝わる戦国時代の史跡「明利又城址」、この地を治めたと伝わる浅利一族の「墓石群」は市の有形文化財に指定されています。上舟木集落の南にある「上舟木風景林」は舟材の産地として知られました。今も樹齢150~250年の天然秋田杉や広葉樹が広がり、地元の皆さんにより管理されています。この他、江戸時代の治水工事で作られた堰や大岩、鷹巣森林鉄道時代の陸橋跡など、昔の暮らしを支えてきた遺構を地域内で見ることができます。
伝統芸能の「上舟木駒踊り」と「七日市奴踊り」は鷹巣南小学校と共に芸能の保存に取り組んでおり、市の伝承芸能合同発表会などで披露されています。
2月中旬、葛黒集落で行われる「火祭りかまくら」は江戸時代に始まったとされる小正月行事です。稲藁の確保が難しくなり中断していましたが、平成26年に「おさるべ元気クラブ」のよびかけをきっかけに復活しました。地元の葛黒集落に加え、七日市地域の集落や地元の小中学校などの協力のもと、伝統行事の継続に取り組んでいます。
※人口・世帯数は令和6(2024)年4月1日現在の北秋田市のデータです。
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