中世の羽後町において西馬音内を治めた小野寺一族が、茶をたてる際に使用したと伝えられる名水が、堀回の田園の一角にあります。
「伊勢鉢(いせばち)」と呼ばれるこの湧水は別名「お清水さん」とも呼ばれ、地域の人々の信仰の対象となってきました。「自宅の水1升より伊勢鉢の水1升が3匁軽いといい」と言って水薬には全てこの水を使った医師がいたという言い伝えも残ります。うご町郷土カルタに描かれたかつての伊勢鉢清水は、立派に小屋掛けされ、人々が立ち寄りやすいよう整備されています。
そこで、平成22年(2010年)には、荒れていた湧水の周辺を堀回コミュニティ推進委員会と元西緑を守る会が整備を行い、見事に復活。いまでは、湧き水を汲みにくる人々によって賑わっています。
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