画像:板戸沼と若畑沼

-若畑の田畑を潤す湖沼群-

 湯沢市若畑地域では田畑の水源地として、古くから板戸沼(写真)と若畑沼を利用してきました。板戸沼からの水は、いったん若畑沼に引き込まれ、そこから水路を通って若畑の田畑を潤していきます。透明度の高いふたつの沼には、さまざまな生き物が生息し、若畑の自然の豊かさを感じさせてくれます。
 
板戸沼には、奥宮山の修験者の伝説も伝えられています。
板戸沼はかつて、現在よりも高いところにあり、大きさもずっと小さかったと伝えられています。沼のほとりには、一匹の白猫と僧侶が庵を結び、山菜を採ったり、沼の魚を釣ったりして暮らしていました。ところがある日、大荒れの天気と共に、激しい地鳴り、山鳴りが起き、嵐がおさまると今の板戸沼の形ができあがっていたそうです。その後、僧侶の姿は見えず、沼に浮かぶ流木につかまった白猫がいつまでも鳴いていたそうです。
 
奥宮山との関係が深い沼は今も静かに水をたたえ、その水は変わらず若畑の美田を潤し続けています。
 
平成23(2011)年4月掲載

こちらの記事もおすすめです

漬物(チョロギ、いぶり大根)

 若畑地域では正月料理によく使われるシソ科の多年草の植物・小さな巻き貝のような型をした「チョロギ」や、横手市山内のようにいぶり大根の漬物を作っている家庭も見られます。  各家庭で作られる漬物のバリエーションは豊...

漬物

奥宮山

-修験と信仰が残る山- 湯沢市若畑地域の西側に、広葉樹の生い茂る山が見えます。若畑だけでなく、周辺の集落から今も信仰を集める「奥宮山(おくみやさん)」です。標高762mと比較的低い山ですが、登山客には登りごたえの...

自然・施設

ビューポイント

「若畑紅葉まつり」の取組

 国道398号から湯沢市若畑地域へ続く峠道には、「元気村・若畑集落」と描かれた木の看板が立てられています。 「この山の上まで100人、200人と人を登らせてきたら面白いのではないか?」。平成10(1998)年、旧皆瀬村時代、村役...

地域活動

その他