秋田県の雄物川流域では、「鹿島様」「ニンギョ様」などの名前がつけられた藁(わら)人形を作り、集落に疫病や悪霊が入らないようにする「人形道祖神」が多く見られます。農耕文化の結晶ともいえる藁で作られた人形道祖神は、農業に従事する人々にとっては豊作祈願も込められた守り神といえます。
湯沢市では、岩崎地区の大きさ3メートル近くになる勇ましい鹿島様が有名で、小野小町伝説が色濃く残る小野地域でも大きな鹿島様を見ることができます。
皆瀬地区の若畑集落の人形道祖神はニンギョ様と呼ばれており、身長1メートルにも満たない可愛らしい姿が特徴です。集落の入り口に置かれた一抱えほどの自然石に藁の衣をかぶせて作ります。年3回のお祭りでは、ニンギョ様の衣替えが行なわれ、お供え物を捧げて熱心に祈る集落の人々の姿を見ることができます。
【関連リンク】産地直送ブログ
→湯沢市皆瀬の若畑集落で道祖神の「ニンギョたて」!(2021年11月掲載)
→湯沢市若畑地域で「ニンギョ様立て」が行われました(2020年掲載)
→湯沢市若畑集落の鹿島様づくり(2018年5月掲載)
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