湯沢市秋ノ宮地域には、昭和初期に作られた初代「川井橋(かわいばし)」の橋桁の一部が保管されています。
川井橋は、昭和9(1934)年から平成4(1992)年まで、国道108号線に架かっていました。全国的にも珍しい「フィーレンディール」と呼ばれる橋梁形式の鉄筋コンクリート製で、当時としては頑丈な構造でしたが、昭和22(1947)年の大洪水で橋脚が流出し、橋桁は川底に沈んでしまいました。しかし、橋桁はほとんど傷みがなかったため、川底から引き上げられて復旧されました。
架設から半世紀が過ぎ、橋の劣化や交通量の増加を考慮し、昭和42(1967)年、2代目の川井橋が架設されました。当時は初代川井橋と併用する形をとっていましたが、平成4(1992)年、3代目の川井橋が架設されるに伴い、初代の川井橋は解体されました。
現在は、初代川井橋の一連が目覚めの清水の向いに保存されています。保存場所からは、2代目、3代目の川井橋も見え、長年に渡り、地域の交通を支えてきた川井橋の歴史に触れることができます。
令和2(2020)年3月掲載
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