戸波橋から横手市戸波(となみ)地域を眺めると、その背後に標高300メートルほどの山が控えています。「天ヶ台(あまがだい)山」と言い、周辺地域の信仰を集める山です。
東側の戸波地域からは、麓の戸波神社の背後から徒歩で登る登山道があります。毎年4月末に、集落の青年団「農友会」の皆さんが道の整備も兼ねて登山します。「本宮(もとみや)」と呼ばれるこの行事は、春先の雪がまだ残る登山道を登り、倒木の撤去、藪の刈り払いなど、道の安全確認を行います。
途中にある「弘法清水(こうぼうしず)」は、昔から大切に守られてきた清水です。大きな杉が目印の湧き水で、農友会が毎年丁寧に水源地を掃除しています。
頂上には鳥居と社殿が東西に2つあり、山の東側にあるのが戸波地域の神社です。戸波地域側の神社は「戸波本宮」と書かれた鳥居から参道が延びています。この鳥居も農友会が奉納したもので、神社の維持管理に農友会が重要な役割を担っていることがここからも伺えます。
農友会の皆さんは戸波地域側の鳥居周辺を整備し、神社へお参りをして帰路につきます。毎年片道1時間半は掛かる参拝登山が終わると、いよいよ農作業が本格化する季節です。
平成25(2013)年6月掲載
※戸波地域からの登山は、地元の方以外は迷う危険があるのでお勧めできません。湯沢市岩崎側の林道から頂上を目指すことができます。
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