画像:田沢地域運営体「荷葉」

 仙北市の「地域運営体」とは、地域の自主的、主体的な活動を市が支援している地域団体です。各地域にサポートセンターを設置し、直接仙北市の職員が住民の要望を聞き、その自主的な活動を支援しています。
 田沢地域では「田沢交流センター(田沢出張所)」に仙北市職員が常駐し、地域行事にも携わっています。「田沢地域運営体・荷葉(かよう)」では、むらの喫茶店たざわの運営など、住民たちが楽しめる地域活動を通じて、地域に経済の潤いをプラスすることが、理念となっています。

 名前の由来は、地域のシンボルとして住民のなじみ深い「荷葉岳(かようだけ)」からつけられました。仙北市では9つの地域運営体が設立されており、「荷葉」はその第一号で平成22(2010)年3月に結成されました。同年4月に登録申請を行い、仙北市地域運営体第一号「荷葉」が誕生しました。「荷葉」はNPOたざわ村や田沢地域11集落の代表者を中心に、ボランティア団体、民生委員などの様々な団体によって構成され、地域住民全員がそれぞれ役割を持って参加している組織です。

 活動の中でも大きな仕事となったのが、運営体発足後、最初に取り組んだ、「むらの喫茶店たざわ」の運営です。一人暮らしの高齢者が集まれる場所を作りたいと、使われなくなっていたコミュニティホームを改修し喫茶店を始めました。喫茶メニューも充実し、田沢地域の新たな「人々のたまり場」が誕生しています。

 また、旧田沢小学校のプール清掃といった従来の活動に加え、その他にも荷葉は年間を通して色々な活動を行っています。以下で簡単に紹介します。
 
『地域の特性を活かした産業振興事業』
・「田沢ながいも」の栽培:5月上旬に種芋を植付け、8月中旬から下旬に薬剤を散布、10月下旬から11月初旬に収穫します。  
・原木きのこ栽培事業:なめこ、しいたけなど、収穫したものが、地元住民で結成している「わらび会」のGBビジネス商品にもなります。
 
『環境保全・美化事業』
・花と果実の里作り事業:茶立て清水公園の花壇の整備をしています。五月末に花を植え、住民で協力しあい除草や水やりを行います。  
・田沢観光スポット整備事業:「寝仏様」、「亀石」までの歩道整備として草刈りを行います。
 
『地域文化の継承等事業』 
・歳末チャリティ事業:歳末に「歳末たすけあい演芸会」や「味っこ自慢コンテスト」を開催しています。
・田沢地区伝統行事等支援事業:毎年8月17日に行われる「大山の梵天」の継続。

など、この他にも敬老会、地域間世代交流スポーツの開催ということで、運動会も行います。また、地域住民の活躍の紹介や活動内容を、広報誌「荷葉」を発行し、報告しています。
令和2(2020)年9月掲載
【関連リンク】
田沢地域運営体「荷葉(かよう)」 
地域運営体について(仙北市ウェブサイト)

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