仙北市田沢地域を通る、国道341号沿いにある茶立ての清水は、竹筒から流れる名水で有名な場所です。
そばにある茶立ての清水の看板によると、清水の由来は定かではありませんが、俗説には、その昔、秋田の殿様佐竹候が、当時、茶立ての清水の水を使い「茶を立てて飲んだ」ことがいわれになっているそうです。
田沢出身であり、直木賞作家である千葉治平は、著書「ふるさと博物誌」に茶立ての清水のことをこう記しています。
「手の切れるような山清水が勢いよく岩間を落ちて、のどの渇きをいやしてくれた。」
その表記の通り、清水はのどに染み入る冷たさで、竹筒の中を激しく流れ落ちて行きます。清水の味には臭みがなく、訪れる方々がマイペットボトルを持ってきて汲んでいくほど人気があります。また、清水の側には水を汲むペットボトルの無人販売所が設置されており、2リットルのペットボトルを1本50円で購入することができます。
茶立ての清水の向かいには、広い駐車スペースとトイレ、そして茶立ての清水直売所があるので、冷たい清水を味わいながらの休憩や、直売所での買い物ができるドライブパーキングなどに最適です。
また、茶立ての清水で珈琲を淹れるとまろやかな味わいの珈琲になります。珈琲を淹れる際のお水にこだわりがある方は、是非一度試してみてはいかがでしょうか。
■参考文献
『茶立ての清水縁起』茶立ての清水側の説明看板
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