画像:杉沢交流センター「友愛館」

 五城目町杉沢地域のシンボルだった旧杉沢小中学校。打放しコンクリートでモダンな外観が目を見張り、シンボルの塔からは杉沢集落を一望することができます。平成17(2005)年度に閉校しましたが、平成22(2010)年に「杉沢交流センター友愛館」と名を変え、住民のコミュニティの交流拠点として利活用されています。 

 友愛館のグラウンドには「清流」と刻まれた大きな岩があります。「学校の100周年記念に、馬場目川上流のネコバリ岩付近から持ってきたんです。地域の象徴をあしらったもので、何かつくりたくたかったんです」と語るのは、住民有志でつくる清流の会メンバーの石川交三さん。「ネコバリ岩を持ってこれれば最高なんだけど」と、みなで話していたそうです。

清流の字が穿たれた岩 センターは清流の会の大切な活動拠点だ
 
 センターを整備する中で、一つのエピソードが生まれました。利活用の一環で美術展を行ったときのこと。五城目町に寄贈されていた絵画を飾るため作品を選んでいたところ、倉庫に眠っていた秋田出身の日本画家「館岡栗山」の大作8点を発見しました。思わぬ掘り出し物に、展示会も大いに華やぎました。

美しい桜並木をはじめ、地域の思い出がたくさん詰まった杉沢交流センター。現在はそば教室や料理教室などが開かれ、地域内外の人に利用されています。
 
平成22(2010)年4月掲載

【お問い合わせ】杉沢交流センター「友愛館」 
●所在地:〒018-1713 南秋田郡五城目町馬場目字杉沢下台59-1
●電話:018-853-2320

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