男鹿中地域の東に鎮座する「寒風山」。標高354.8m、回転展望台からの360度の眺望や、パラグライダー体験などもできる男鹿市内で有数の人気観光スポットです。寒風山は地層観察に適したジオサイトの一つとして知られており、平成23年(2011年)には「男鹿半島・大潟」が日本ジオパークの認定を受けました。
寒風山は約2万年前、氷河時代の終わりに噴火活動を繰り返して形成されました。3つの噴火口の一つ「板場の台」は火山地形を一望できるスポットで、「溶岩じわ」「溶岩堤防」といった火山地形を見ることができます。
また、巨大な岩が積み重なった「鬼の隠里」も寒風山の見所の一つです。人工的に積み上げたように見えることから「鬼が隠れ住んでいて岩を積み上げた」という伝説も残ります。実際は、地下の粘り気の強い溶岩が地上に押し上げられ、突き出したものが崩れ落ちて出きたと推測されています。
寒風山の南斜面には「地震塚」という5基の石碑群があります。中央の石碑は、文化7年(1810年)に起こった男鹿地震で亡くなった人々を供養する目的で建立され、その後、天保の大飢饉で亡くなった人々の50回忌、100回忌のものや、昭和14年(1939年)の男鹿地震で被害にあった人々への追悼の石碑を見ることができます。
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