現在の公民館は、かつて「夜学小屋」と呼ばれており、地主や寺の和尚が農家の師弟や若手の使用人たちを集めて勉強を教える場所でした。使用人たちは、三食のご飯は食べることができるが、お酒を飲む機会はまずなかったそうです。
そこで、昌東院の20世古道智艦和尚が「使用人たちも酒を飲むことができるように」と、ナマハゲの行事を取り入れました。ナマハゲで各家々を回って、餅やみかん、お酒を腹いっぱい食べさせたいという昌東院の和尚さんの計らいから始まった行事だと言われています。

   すでに100年以上続いていると言われているこの行事ですが、
小又集落と白山集落の住民有志で作る「双葉親交会」の方々がこのナマハゲ行事を継承してきて、現在は、1月15日に小正月行事として行なわれています。
“小又・白山集落が1年間、無病息災で過ごせますように”という願いを込めて、この先も仲間がいる限りこの行事を続けていこうと双葉親交会の皆さんは、結束を強めています。
                                  

令和6(2024)年10月掲載
参考文献
秋田市上新城地区振興会/編 『伝え語り:上新城之物語』

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